福島工業高等専門学校バレーボール部 松尾 忠利監督
サービスゾーンに入って審判が吹笛したら、目を閉じて大きく1回深呼吸をする。ジャンプスパイクサーブに取り組んでいる、ある部員が自分で考えて始めたルーティンです。
格上のチームと対戦した際、終盤までリードしていたにも関わらず、試合をひっくり返されてしまう。第1セットを競った戦いで落とすと、第2セットは集中力が切れてしまって、何もできないままに負けてしまう。技術練習をやるだけでは打ち破れない壁を感じていた所、ティアンドエイチ社の「メンタルトレーニングDVD」に出会いました。
DVDにおいて、遠藤先生が全日本男子のイタリアとの試合の例を挙げられていました。心技体に優れた日本代表選手でもメンタルトレーニングが必要とされるのであれば、身心共に未熟なうちの部員には、より必要とされるのではないかと感じました。
先ずは、メンタルトレーニングを理論的に学ぼうと、部員にSTEP1とSTEP2を見てもらいましたが、残念なことに60分程度の集中力を維持することができませんでした。一方、実践として、個人目標の設定、練習後の腹式呼吸と筋弛緩法、サーブ前のルーティンに取り組んでもらいました。冒頭に紹介した部員は徐々にサーブの成功率が向上していますし、3月末の大会では粘り強く戦うことができる等、トレーニングの成果が表れたのかもしれません。
また私事ではありますが、今年度から始業式等の集会の司会進行務めることになりました。先日の始業式において、半ばを過ぎた頃ざわつき始めたので、全員に深呼吸をするように促したところ、再び静かになりスムーズに式を進めることができました。
1年生が入部して落ち着いたら、反省点を踏まえて、気持ちを切り換える方法等にも取り組んでみようと考えています。